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理論と実践の統合を目指した教育
看護現場に適応できる実践力を強化することを目指します。
本学では、卒業後すぐに臨床現場に適応するために、看護現場と同様の環境で、学生が「いつでも・自由に」看護実践力が習得できるよう、様々なサポート体制を整えています。また、「循環型教育システム※」を導入することで、より効果的に看護実践力を高めていく学習プログラムを提供しています。
※循環型教育システム…学内における講義や演習と臨地実習における教育に、教員と臨床看護師、地域住民が共同で携わる教育システム
看護シミュレーションセンター
看護シミュレーションセンターでは、モデル人形を使った血圧測定や心音の聴診、心電図や輸液ポンプなどの医療機器を使用した学習ができるとともに、臨床現場と同様に電子カルテを使い医療情報の収集や観察ケアの実施記録を入力できます。講義や演習だけではなく、自己学習にも利用でき、指定の日には「アドバイザー」がおり、演習で分からなかったところや技術で不安な点を質問したり、指導してもらうことができます。
VOD (Video On Demand)
血圧測定や注射など看護職に必要な技術動画を閲覧できるシステムです。大学内はもちろん自宅などインターネット環境が整備されているところから自由に利用できます。授業の予習や復習、実習で必要になる看護技術の手順や留意点について、自分の学習ペースで活用し、教科書では分かりにくいポイントなどが学べます。
VOD教材はこちらでご覧いただけます。
日本赤十字広島看護大学公式YouTubeチャンネル<外部リンク>
OSCE(客観的臨床能力試験)
課題を盛り込んだ看護場面を設定し、それに基づいて演じる模擬患者やモデル人形に対して、学生が看護を実践する試験です。この試験により、学生は自身の看護実践能力の成長を実感し、課題を明確にすることができます。本学では、実習に向けて行われるOSCEのほかに、大学での集大成評価のための卒業前OSCEを実施しています。
※OSCE…Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験
模擬患者を取り入れた教育
模擬患者とは、学生の看護を受ける患者役を一定の訓練を受けて演じる人です。本学が開講している養成講座や研修会を受講した地域の方が、ボランティアで学内演習やOSCEに参加し、学生に対して実際の患者のように演じます。患者として心がどのように動いたかなど、学生は自身の看護技術のフィードバックを得ることができます。
臨床看護師を交えた教育
臨床看護師がその専門性を活かして、大学内で行われる演習の技術指導を行い、OSCEにも評価者として参加します。それにより、学生は教員と臨床看護師の双方から学ぶことができ、実践の場において求められる最新の知識や技術、態度を身につけることができます。毎年、総勢約30名の方が本学の教育に参加しています。
実習前CBT
CBTとは、必要な知識が一定の基準に達しているかコンピューターを使って客観的に評価する試験です。本学ではCBTを各学年の実習前に実施します。これにより、実習開始前に自分の知識の習得レベルを確認することができ、学生は実習の達成目標に向けて、主体的に知識の獲得と整理を行います。
※CBT…Computer Based Testing
ポートフォリオ学習
ポートフォリオとは、作成者自身が目標・計画及び体験に基づく学びや目標到達度を証明する資料を収集したファイルのことです。学生は、卒業時までの看護基本技術項目と達成レベルを演習・実習ごとに自己評価の指標とし、4年間継続して自分自身の看護実践能力を自己評価します。このポートフォリオ学習を通じて、論理的思考・問題解決能力・コミュニケーション能力を培います。