本文
対話型の生成AIは、コンピュータやスマートフォンを使い、文章で問いかければそれらしい文章を返してくる新しい道具です。※現在は画像等も生成されますが、ここでは文章のみを扱います。
これは「大規模言語モデル」という技術で、ある単語や文章の次に来る単語や文章を、膨大な量の情報から推測して「統計的にそれらしい応答」を作るもので、意味を理解しているのではありません。
このため、生成AIは便利で使い勝手が良い反面、その内容には虚偽、偏見、秘匿すべき情報が含まれる、また他者の著作権を侵害するといったリスクがあります。
生成AIを使って文章を作成するという作業だけでは、本人の思考力や創造力、正しい知識・知見を検索し獲得する能力などは向上しません。また、対話方式で批判的に考察を深めていく使い方も期待できますが、そのためには専門分野の深い知識・理解と学問的な検証力、批判力が必要不可欠です。
一方で、利活用が進んでいる社会情勢を考えれば、学生のみなさんは、デメリットやリスクを十分に理解した上で、この新しい道具を正しく使いこなす能力を高めていくべきであると考えます。
① レポート、実習記録、課題、論文等
生成AIが作成した文章をそのまま使用することは、適切ではありません。要約や部分的な抜粋についても、程度にもよりますが基本的には同様です。
② 学習の参考情報の取得
学習を深める目的で、考察する観点のヒントを得たり、知らなかった事実や論考の発見等のために利活用することは有効と考えられますが、以下の点に十分留意してください。
③ 指示文(プロンプト)の取扱い
生成AIは、こちらから問いかける文章すなわち指示文(プロンプト)も機械学習に利用していますが、その詳細は明らかにされていないため、現時点では機械学習をしない設定としてください。
また、この設定を行った場合でも、学外に公表していない情報や個人情報はプロンプトに入力しないでください。※設定の方法は生成AIごとに異なるので、各自で確認してください。
④ その他
個々の授業での利活用については、担当教員の指示に従ってください。