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生命の誕生にかかわる現場で働くための専門的な知識と実践力の修得を目指します
【看護学部看護学科2022年度卒業】
大学卒業後に山口赤十字病院の産婦人科病棟で働き始めて1年目です。現在は、新生児の状態管理をはじめ、授乳や沐浴、産前産後のお母さんのサポートを中心とした仕事をしています。
まだ仕事を始めたばかりでうまくいかないこともあり、悔しい場面も多々ありますが、学生時代に学んだり、臨床で先輩に教えてもらったりした母乳マッサージをして、「楽になりました」と喜んでもらえた時などは、仕事へのやりがいを感じます。
中学生の時に見た、テレビドラマがきっかけで助産師に憧れを抱くようになりました。元々、母が看護師をしていたこともあり、いつもアドバイスをもらっているのですが、進学する際も母の助言で決めました。入学後、1、2年生は看護の勉強をし、その後、希望者は選抜試験を経て、3年生から助産師の勉強がスタートします。中でもNCPR(新生児蘇生法)については、薬剤なども使用するAコースを在学中に取得できるので、すぐに現場で役立てることができました。
様々な講義や実習がありますが、印象に残っているのは、性教育の一貫として、地域の中学生に向け、自分たちで作った出産に関する劇を見てもらったことです。この活動を通じて、助産師として、分娩介助をすることだけが仕事なのではなく、お産というかけがえのない場面に立ち会う自分たちだからこそ、命の尊さを伝えることができるのだということを感じました。
大学では、赤十字の理念に基づき、4年間かけてじっくりと看護の基礎を学ぶことができます。看護とは何かという根底の部分から教えてもらえるので、ただ国家試験に合格することが目的ではなく、看護に関わる仕事をしたいという強い想いを持った方にはぴったりではないでしょうか。また、同じ目標を持った仲間の存在も自分自身の励みとなるはずです。
今は、与えられた業務で精いっぱいですが、まずは一人前の助産師として、分娩介助はもちろん、授乳のケアも一人ひとりに合わせたものができるようになりたいです。将来的には、妊産婦さんやご家族の居場所になれるような助産院を開業するのが今の大きな夢です。
ヒューマンケアリングを基盤に、生命の尊厳、人間の基本的権利と価値観を尊重する基本的倫理観を備え、助産師としての信念をもち、周産期の母子及び家族、女性のライフサイクル各期の健康課題の解決と健康の保持増進に必要な専門的な診断・技術を活用して、助産師としての役割や責務を遂行できる自立した助産師を育成します。
教育の特色として、アクティブラーニングによる実践力を重視したカリキュラムを編成し、分娩期事例からの助産過程の展開、産科救急演習を取り入れています。また、命の大切さや家族との繋がりについて知る機会となるような生命教育を学びます。
助産に関する基本的概念や理論を理解し、助産師の法的責任、業務、助産の歴史と文化、助産師教育の変遷から現在の助産師に求められている役割について国際的な視野で学びます。助産業務に関わる関係法規や“私の理想の助産院”についてプレゼンテーションを行います。
思春期の特徴を理解するとともに、思春期の人々の健康ニーズを把握し、ニーズの充足に向けた集団の健康教育を企画・運営・評価します。この実践を通して、効果的な健康教育を実践するための技術を修得します。