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教育・研究者コース 老年看護学専攻(2021年度修了)
看護学研究科 共同看護学専攻 博士課程(2026年3月現在)
臨床の課題をテーマに研究
実践的な学びを求めて進学
本学大学院の修士課程では脳卒中の患者さんの回復促進をテーマに、リハビリへの意欲低下という臨床課題を研究してきました。より実践できる知見を積み重ね、支援につながる看護の視点を明確にしたいと考え、現在は博士課程で研究を発展させています。 本学は同じ志をもつ仲間や多様な専門性の先生方と出会い、視野を広げられる場です。ディスカッションを通して自分の考えを言語化し、問いを磨くプロセスが大きな学びになります。

1年目は、共通科目の「科学的研究方法論(尺度開発・理論構築)」や、専門科目の「実践看護学特論」「看護学演習」などを履修しました。
共通科目では、担当教員から提示される課題に取り組みながら、現象の概念化から測定、理論化までのプロセスを具体的に学びました。自らの研究テーマに落とし込んで取り組んだことで、看護実践に活用できる理論を組み立てる視点への理解がいっそう深まったと実感しています。
専門科目では、院生とディスカッションを重ねて研究テーマや課題を明確にし、研究計画書の立案に向けた土台を磨きました。また、海外論文のクリティーク(批判的吟味)に取り組む機会も多く、自身の研究への理解を深めるとともに、今後の文献検討スキルの向上にも役立っています。
1年次後期に行われた5大学合同の「合同研究ゼミナール」では、他大学の先生方や院生の前で研究計画書案を発表しました。多様な視点からの意見を得ることで、自分の研究を客観的に見つめ直し、論理の飛躍や不足している観点に気づくことができる非常に貴重な機会となりました。
また、リサーチアシスタント(RA)として指導教員の研究プロジェクトにも参画しており、現在はデータ収集の補助や文献検索といった研究補助業務に携わっています。研究のプロセスを実践のなかで学べることは大きな励みになっており、授業での学びが実際のアカデミックな活動と直接つながっていると実感できることも、博士課程ならではの醍醐味だと感じています。
研究で得た知見を教育や実践の場に還元し、患者さんとご家族の生活を支える看護の発展に貢献していくことが目標です。修士課程から継続して取り組んでいる脳卒中後のアパシーについて、看護の視点から臨床に還元できる知見を積み重ねることをめざしています。これからも、患者さんの回復期から生活期までを見据え、どのタイミングでどのような支援が必要になりやすいかを整理し、看護実践につながる示唆を明確にしていきたいです。
大学院は研究を進める力を身につける場であると同時に、同じ志をもつ仲間や多様な専門性の先生方と出会い、視野を広げられる場でもあります。特に博士課程では、ディスカッションを通して自分の考えを言語化し、問いを磨いていくプロセスそのものが、大きな学びになります。
臨床で抱いた疑問は、必ず研究の出発点になります。最初から「完璧なテーマ」でなくても大丈夫です。学びを重ねるなかで問いが整理され、研究として形になっていく実感がきっと得られるはずです。仕事や生活との両立に不安を感じている方も、制度を上手に活用しながら自分のペースで学びを続けられると思いますので、ぜひ一歩を踏み出してみてください。