近年、加齢や発達上の問題、疾病・治療による摂食・嚥下機能に障害をもつ人に対して、医療機関や介護施設、在宅など、さまざまな場所でより専門的で高度なケアが提供できる看護師が求められています。このような状況を踏まえて、日本赤十字広島看護大学では、日本看護協会の認定を受け、認定看護師の教育機関として、愛知県看護協会、茨城県立医療大学についで西日本では初めて、平成21年6月よりヒューマン・ケアリングセンターに「摂食・嚥下障害看護」分野の認定看護師教育課程を開設いたしました。
赤十字の基本理念に基づき、豊かな人間性と幅広い教養を涵養し学問的基盤に立ち、生命の尊厳と人類の叡智を基調とした真のヒューマン・ケアリングを実践・指導する専門的能力の育成を教育理念とします。
熟練した看護技術と専門的知識を用いて水準の高い看護を実践することができ、それらを基盤として他の看護師への指導・相談を行うことと共に、自らの実践力を自立的に向上することができる認定看護師を育成することを目的とします。
(1)摂食・嚥下障害のある患者のQOLの向上を目指して、
個別性、専門性の高い看護を実践する能力を育成する。
(2)摂食・嚥下障害看護の専門的知識と実践力を基盤として、
看護スタッフの指導・相談を行うことのできる能力を育成する。
(3)摂食・嚥下障害看護における臨床実践能力を自律的に向上する力を育成する。
授業後の記念写真より
受講定員は30名です。
6月に開講、12月に修了予定の6ヶ月コースとなります。
ポジショニングの演習
昼休み ほっと
「摂食・嚥下障害看護」分野における教育目的に沿って、以下の科目を開講します。
| 共通科目 | 90 | 専門基礎科目 | 120 | 専門科目 | 120 | 演習 | 60 | 演習 | 180 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1.リーダーシップ | 15 | 1.リハビリテーション総論 | 30 | 1.フィジカルアセスメント論 | 45 | 学内演習 | 60 | 臨地実習 | 180 |
| 2.文献検索・文献講読 | 15 | 2.摂食・嚥下障害病態論 | 30 | 2.摂食・嚥下訓練技術論 | 30 | ||||
| 3.情報処理 | 15 | 3.摂食・嚥下機能評価論 | 15 | 3.リスクマネジメント論 | 45 | ||||
| 4.看護倫理 | 15 | 4.摂食・嚥下障害病態各論 | 45 | 4.摂食・嚥下障害援助論 | 45 | ||||
| 5.教育・指導 | 15 | ||||||||
| 6.コンサルテーション | 15 | ||||||||
| 選択共通科目 | 30 | ||||||||
| 1.対人関係 | 15 | ||||||||
| 2.看護管理 | 15 | ||||||||
| 総時間数 615時間(+30時間) | |||||||||
授業・演習科目は受講期間中の月曜~金曜に開講し、授業時間は8:45開始、17:35終了を予定しています。ただし、一部科目は集中講義として週末や休日に開講する場合があります。また、臨地実習は各実習施設の状況に応じた時間割となる予定です。
| 施設名 | 所在地 | 施設名 | 所在地 |
|---|---|---|---|
| 名古屋第一赤十字病院 | 愛知県 | 兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院 | 兵庫県 |
| 名古屋第二赤十字病院 | 愛知県 | 国立大学法人 神戸大学医学部附属病院 | 兵庫県 |
| 藤田保健衛生大学病院 | 愛知県 | (財)厚生年金事業振興団 大阪厚生年金病院 | 大阪府 |
| 国立大学法人 山口大学医学部附属病院 | 山口県 | 京都第一赤十字病院 | 京都府 |
| 鹿児島大学医学部・歯学部 附属病院 | 鹿児島県 |
実習施設 名古屋第二赤十字病院
受講生は、世界遺産宮島を展望しながら本学内の充実した施設を利用することができます。例ば情報処理室(パソコン及び情報ネットワークシステム)、図書館、実習室、更衣室、学生食堂、テニスコート等を備えています。
「やりたい」その思いで受験し、合格。研修中の苦労は想像以上でした。しかし、認定看護師を目指したことで今まで感じたことのない人とのつながりを感じました。「本当に私が認定になれるのか?」という不安に日々ぶつかり、涙を流す日もありました。そんな時、いつも仲間に支えてもらったおかげで自分自身と向き合うことができました。どんなに辛くても、学校にいってみんなの顔を見ると安心する。認定看護師教育課程で得るものは、知識や技術だけではない、それ以上のものがあると私は感じています。もし受験に迷っているなら、背伸びしてみてください。きっと素敵な日々が待っています☆
研修生からのメッセージ
10年ぶりの学生生活で、慣れない勉強ばかりで大変でした。しかし広島に来て、同じことに興味がある仲間と出会えたことが何よりも宝物です。図書館や情報処理室など、大学の施設は充実しており、学習環境はとてもよいです。景観もとてもよく、日本三景の宮島や瀬戸内海がみえます。たまに研修生同士で世界遺産の厳島神社へお参りや紅葉狩りに行き、息抜きをすることもありました。毎日とても充実した日々を過ごしました。ここで学んだことを、早く臨床で実践したいと思っています。
同じ目標を持つ仲間と共に、すばらしい環境の中で集中して学ぶことができました。約4ヶ月間の座学の後に、その集大成である約1カ月の臨地実習がありました。私は名古屋第二赤十字病院で二人の患者様から多くの学びを得ることができました。自宅を離れての生活と勉強で辛いこともありましたが、患者さんの回復と笑顔を見るとそんな思いも吹き飛び、毎日楽しく看護することができました。この思いを大切に今後もがんばっていきたいと思います。